屑星
電車は光をこぼしながら
走っているようでした
誰もが僕を疎ましく思っていると
さっと暗く信じた夜のことでした
尊大に生きてみたくはありません
それなのになぜ
自分を大きく見せることばかり
求められるのでしょうか
未来はきっと綺麗なものだと
心のどこかで誰もが信じたくて
そうして生きているのなら
そうしてやっと
愛する人々が人らしく
生きているのだとしたら
未来だけが綺麗だと思うのは
間違いだったのかもしれません
電車は光をこぼしながら
走っているようでした
ある日ふいに帰る場所がなくなってしまって
どこで暮らしても同じだと思ってしまった時に
思い出す価値のある光だと思いました