遠い街
僕の先端がここに着いて
冷たい予感をどうやら見つけた
どうせ初めから分かり合えないから
振り返らなくていいよ
緩やかだった下り坂
青々とした空と入道雲や
美しい建物の思い出に
誰か愛する人が手をかけて
血まみれの本を閉じようとしている
もう二度と味わえない
感じたくないんだって言って
灰色の遠い街に
雨の音が聴こえるばかり
ねぇ君の
君のその決心は
いつから
いつからあったんだろう
別れを決めた
その時に
僕は手をつなげていなかったんだね
もう君と
出会うことはないけれど
見ていたものを
指で差してみてくれ
それはきっと
きっと僕も見えるものなんだろう