母性
僕はおかえりと言った
君もおかえりと言った
ずっと寒かっただろう
やっと帰ってこられて
お互いが温かいこと
服の上からでも分かったよ
僕はおかえりと言った
君もおかえりと言った
本当はもっと早く迎えに行きたかったよ
どうしても今になってしまったんだ
本当は悲しいことは何もなく
ただただ嬉しいはずなのに
君の手が僕の背中に回されたとき
許さないで欲しいと願った
ねぇ
どこまで一緒にいられるのかな
僕らは行かなきゃならないから
僕はごめんねと言って
君はおかえりと言った