残照

手が届かない感慨深さを
くだらないと言い回して
拗ねたりしています
だから
触れ合える全てのものが
くだらないというわけではない
ということくらい分かるので
余計に拗ねたくなるのです

せわしなくなった近頃は
誰かがいなくなっていくことを
しきりに感じるようになりました
もう一生会わないんだろうな
という
白けた挨拶も
上手くなってしまいました

何気なく嬉しいことや
思いもかけず悲しいことが
なかなか胸にすとんと
落ちてこなくなりました

そばにいた人々と
いつからか始めた
影踏みに
今は誰が残っていたか
考えています
くるくると

本意も不本意も
灰色のままで
よくなりました
人々
それぞれ
もうそんなもの

これから咲く花を思って
来年思い出す花の色を想像しています