ベースの弦を変えた
今年のはじめにベースを買い、じんわりと練習をしているのだけれど、割と汚れてきた気がしていたし、弦が最初のころと比べると自分でも分かるくらいには鈍さみたいなのを感じるようになった。どうやら弦を変えなければならないようだ、というのは分かっていたのだけれど、最初だし、できれば専門店にお任せしたくて先延ばしにしていた。本当はもっと早く変えるべきなんだろうなと思う。
ただ地元は田舎で、どうにも楽器店が少なくてどうにも任せるにしても不安だったし、さりとて遠距離に持ち運んでどっかの店舗に持っていくのも不安で面倒くさい。それに結局自分でできるようにならなきゃならないことだし、自分で情報集めて試してみることにした。動画コンテンツが出回っていないにも関わらず、自分でやらならなきゃならなかった時代を想像できない。ありがとう、YouTube。
以下のような動画をつぶさに参考にさせていただき、最大公約数的に取り入れさせてもらった。いつも拝見しております。お世話になっております。あとChatGPTにも聞いた。ありがとう、大言語モデル。
参考にさせていただいた動画たち
そういうわけで、誰かに教えてもらったこともなく、自分で集めた情報をごちゃまぜに解釈しているので、この記事が合っているかは全く保証できないということには注意されたい。むしろ合ってなければ教えてほしい。これからもやり方を変えていくだろうから、今回の作業を記録しておく。
今回使った道具
- D'Addarioのベース弦 Long Scale .045-.100 EXL170
- 「ど定番」みたいなのを探してて行き着いたもの。バリエーションとしてはコーティングしているものか否かの選択肢はあったけれど、まぁ最初だしコーティングされてないものに慣れてからの方が比較できそうなのでこっちにした。あとChatGPTに薦められた。
- ポリッシュ塗るためのアーニーボールのクロスと何か家にあったクロス
- 何でも良さそうだったので安くてちゃんとしてそうなのを探してて行き着いたもの。
- HOWARDのオレンジオイル
- 指板の汚れ落とし、オイル入れ。いろんな情報見て、だいたいこれでしょ的なものを買っといた。とても良い香り。
- Ken SmithのPro Formula Polish
- 自分のベースはつや消しなので、研磨剤が入っていないやつを探してて、これもどちらにせよこのポリッシュ変っとけば間違いなし、みたいな情報が多かったのでこれにした。これもとても良い香り。
- 百均で買った200円のニッパー
- 弦を切るためのやつ、ニッパーならまぁ切るだけなら百均でいいかと思って買ってきたもの。結論から言えば、切れたには切れたけど、ちゃんと弦を切るためのものを買っておいた方がよかった。
交換手順
交換前。
ストラップを外す
別にはずす必要はないんだろうけど邪魔になるだろうし汚したくなかったので一度はずす。さすがにネック台まで買おうとも思えなかったので、ちょうどよいものとしてシャチの塩ビ人形があったので下に置くことにした。割とちょうどよかった。
弦を緩める
このあと弦を切るため、クルクルして弦を緩める。今回は手で地道に回した。ストリングワインダーというものがあって、それを使うと楽であるようだ。ここが結構時間かかるのであるに越したことない。
古い弦を切る
ニッパーで弦を切る。これが正直全然切れなかった。百均のニッパーだったからか、そういうスペックを満たしていないのか、そもそも弦切る用のニッパーじゃないと苦労するのか分からないけど、まぁまぁ切れなくて苦労した。あんまし中央で切るとボディを傷つけかねないのでこの辺がいいよという話だったので、この辺で頑張って切る。
切るとこんな感じ。初めてのことでもう後戻りできないし、割と苦労したので「やっちまった……」としばらく見下ろした。
弦を抜いてまとめる
気をつけないとボディを傷つけるらしいので、古い弦を慎重に抜いていく。くるくるしてまるめた。これは最後には新しい弦が入っていた箱に収まって捨てられることになる。
指板にオレンジオイルを塗って拭く
ここどうしようかなと思ってた部分で、メンテナンスをちゃんとやるのであればマスキングテープ貼って、フレットを研磨剤で磨くとキラキラになるらしい。ただそんなに汚れてなかろうと思ったのと、研磨剤で磨くのも賛否両論あるみたいなので日和ってやらなかった。
オレンジオイルで拭けばそれなりにきれいになるだろうという勘もあったので、オレンジオイルを塗って、まずはフレットを中心に拭き取る。何で拭くかも少し迷った部分なんだけれど、クロスだと少し硬そうだったのでティッシュで拭き取ることにする。正しい気はあんまりしないけれど、ポロポロと落ちることもなかったので、まぁ許容できるのかな。
汚れてないと思ってたけど、吹いてみたら割と汚れててビビった。というよりも、この汚れを指板に広げてしまうことになるのだろうし、ちゃんとフレットの掃除も別でやった方がいいのかもしれない。ただ全体的にはきれいになったことが見えたのですっきり。
レザー製品もそうだけど、こういうオイルを入れていくのが「生き返ってる」感じがして好きだ。それからオレンジオイルいい香りだな。このHOWARDのオレンジオイルはもともと家具用らしくて楽器には日本しか使わないみたいなこと言ってたけどどうなんでしょうかね。使用用途にはちゃんと楽器は書いてあった。
ポリッシュでボディを拭く
弦が外れている状態はこういうメンテのときしかないので、このタイミングで掃除もする。Ken Smithのポリッシュをクロスに出して吹きまくる。本当はこういった手入れは日常的にやらなければならなかったようだ。確かに垢とかフケとかだと思うんだけれど、黒いボディを汚してしまってたのどうにかしたいと思っていた。あと日常的に弦を拭くことで、寿命が二倍くらいにはなるようだ。そうだったの。
全然分からない程度にはきれいになったあとのボディ。さっぱりした。メカニカルな部分には触れないようにしたけれど、そこをきれいにするにはどうすればいいんだろう。金属系は次の課題だな。
新しい弦を出してブリッジの方から入れる
弦をパッケージから出す。なるほど、こうなっているのか。この丸まってるのを指でしならせつつ、伸ばす。これはブリッジから弦を通した後も何度かやると、弦のねじれみたいなのが取れるらしい。なるほど。
ペグに弦を巻く
最難関過ぎて写真を取っていなかった。何やら細い方から巻くのがいいらしいので、ブリッジから通した1弦をペグのところまで持っていく。この円柱の部分をストリングポストって言うらしい。弦を伸ばして、ストリングポストの2個分の余裕を持たせてまたニッパーで切る。
切った弦の先端をストリングポストの中央に差し込む。この辺も色んなやり方があるようだ。とりあえず自分はまずいったん差し込むことにした。そして横から出して、その位置で巻きやすいように折る。折ると同時にペグを巻いていく。上から下へ。上から下へ。これが間違っちゃいけないポイントらしい。張力をいい感じにしながら、コイルを巻くようにきれいにしていく。
4弦までできた。
できたのだろうか。
ブリッジ側はこんな感じだろうか。本当は弦高を調整したい気持ちもあったのだけれど、一度にやるのは無理なので次以降で考えていこうと思う。というか、ここで色々変えたらもう色々分からん。
できあがり
大まかな見栄えは変わらず。ただ細かく見るとかなりきれいになっている。弾いてみると、金属音というかメカな音が戻った気がする。あとくっきりとした音になった気もする。まぁ初めての弦替えなんて、こんなもんなんだろうか……。ただ完全に違いが分かるものがあるとすれば、弦の滑り方が全く違う。
チューニングして合わせることもできたので、激烈に間違っていることもないだろう。ちゃんと練習して三ヶ月に一回くらい変えていくのが良いんだろうなぁと思う。次の課題は金属部分の磨き、ニッパーじゃなくてちゃんと弦切れるやつがいい、ストリングワインダーあると便利だな、オイルの量がよく分からん。まぁおいおい。
あとは日常的にポリッシュで手入れするの重要、って感じか。