「カウブランド 無添加シャンプー さらさら」という商品名がすごいと思ってる
ご存知かどうかは知らないんですけれど、僕は皮膚が弱いんですね。結構弱い。乾燥肌でカサカサだし、唇もカサカサだし、何か冬になると所々痒くなるし、それでいて掻けばすぐに内出血するし、ビタミンCのサプリを常用してるけどそれも治りにくいし、関係あるかどうか分からないけどセーターとか、毛糸素材もチクチクするから好きじゃない、というか着れないのです。
それでもまぁ男だし内出血とかシミとかも特に気にする必要ないかなぁって思ってんですけど、清潔感は大事にしたいなぁなんて思ってて、頭皮。頭皮が痒いのだけは本当不潔感が増すので防ぎたいと思ってんです。でも結構頻繁に痒くなってた。で、何が悪いのか考えてみたんですけどシャンプーがたぶん合ってなかったんですよね。
そこで、地味に色々試してみたんです。ノンシリコンだとか、アミノ酸配合だとか、体と地球に優しそうなやつを色々試してみたんですけど、全然だめ。3日続けてると痒くなっちゃうんです。で、最終的に何にたどり着いたかって、牛乳石鹸なんですよ。これ。
カウブランド 無添加シャンプー さらさら
いや俺感動しちゃったんですけど、試したなかでこれだけが唯一、本当に痒くならないのもさながら、商品名に感動した。これ商品名なに? 「カウブランド」なの? 「無添加シャンプー」なの? 「さらさら」なの? 全然分かんない。分かんないことに感動した。
僕も仕事で、商品名だとか製品名、サービス名を色々考えたりするんですね。でも普通、自分たちがプロデュースするモノに関して、意見とか意思が強く出すぎちゃうと思うんですよ。最近Webサービスの名称は中小企業のサービスだとダジャレモノが多くて、大企業になると「そのものズバリの単語のみ」が選ばれたりしてる。GAFAがよくやるやつですよね。PlayとかLensとか、それを表すたった一つの単語、みたいなのですね。あ、いや、LensはMだわ。その単語のチョイスは確かに鮮やかだと思う。
でもそういったように、今の名称ってどれだけユーザーに「鋭く刺すか」を念頭に置いてあると思うんです。だってもうユーザーの選択肢多すぎだもん。色々選べるし、比較とか面倒なユーザーは多いだろうし、比較してみたけっか差異ってそんなないし、ジャケ買いできるものを選んじゃう気持ちがよく分かる。だから名称ってすっごい大事で、例のCASHのサービスのドメイン https://cash.jp/ って400万で買ったらしいじゃないですか。凄いね。
だからこのシャンプー。製品開発をするときに、分かんないけど、シャンプー作ったことないから全然分かんないんだけど、「この製品名でいく」ってすげぇ勇気のいることだと思うんですよ。
僕だったら本当に怖いから「カウブランド」よりも知名度ありそうな「牛乳石鹸」ってどうしたって使っちゃうと思う。マツキヨとかでおんなじ背丈のシャンプーが所狭しと並べられてさ、競争力出す名前ってそういうものだろって思っちゃうと思う。いやだって牛乳石鹸って製造開始のはじまりって、たどると1909年らしいですよ。110年前ですよ。でもそこをあえて「カウブランド」って出せます? いやよく分かんない。どんな戦略なのか分かんないけど、どうしたって「牛乳石鹸」の肩に乗っかっちゃうと思う僕は。
でもそこをあえての「カウブランド 無添加シャンプー さらさら」。パッケージにも牛はなし。商品カラーを使うわけでもなし。でもコンセプト的には見た感じこの牛乳石鹸が出している製品って全部「優しい」ってイメージを持つんですけど、でも新しい一手として、この製品を打ち出すって、すげぇ、なんだ、なんなんだろ、格好いい挑戦だなって思ったし、事実、俺の頭皮にはベストマッチしてる。出会えてよかったと思う。
当然マーケティングは考えられてて、色々練られた上の商品名だと思うし、その戦略にまんまと乗ってるのが僕なんだと思うんですけど、自信に溢れた、ちょっと真似できない一手だなって思いました。とにかく、なんか毎日使うたびに思う。自分は間違ってないって顔しやがってさって。